中古戸建に多い!?「建ぺい率と容積率をオーバーしている不動産」のメリット2選とデメリット8選
皆様こんにちは!マイホーム不動産の鈴木でございます。
さて今日は、建ぺい率と容積率をオーバーしている物件について、簡単に解説していきたいと思います。
「建ぺい率」と「容積率」は、建物を建てるときに、その土地に対してどのくらいの大きさの建物を建てていいかを決めるルールです。
このルールを守らないと、災害時に危なくなったり、周りの景色が悪くなったり、住みにくくなったり、駐車場が足りなくなることもあります。
本来は法律で禁止されているのですが、今日お話しする建ぺい率と容積率オーバーの不動産は、リアルには結構あったりします。
新築戸建やマンションなどは「ほとんど無い」と言っていい程少ないですが、中古戸建となると建ぺい率と容積率オーバーの物件が、かなり多くなってきたりするのが現状なんですね。
ですので「中古戸建の購入をしたい」と考えていらっしゃる方は、ぜひ知っておいて頂きたいですね!
それではいきましょう!
建ぺい率と容積率オーバーの不動産、デメリットは?
建ぺい率と容積率をオーバーした物件を購入すると、以下のようなデメリットがあります。
- 建替える時には、建物が小さくなる
- 建物が危なくなることがある(火事の場合など)
- 街並みの見た目が悪くなることがある
- 駐車スペースなど、外回りの場所が足りなくなることがある
- 銀行からの住宅ローンを借りられなくなる
- 住宅ローンが借りられないので、売却時はとても売りにくく価値が下がってしまう
- 周囲とトラブルになる可能性がある
- また建ぺい率と容積率をオーバーした建物は元来法律で禁止されている為、是正命令や勧告などをされる可能性もゼロではありません。
建ぺい率と容積率オーバーの物件のメリット
さて建ぺい率と容積率オーバーの物件はデメリットも上記で挙げたように、たくさんあるのですが、メリットの方も見ていきましょう。
・価格が安い事が多い
・建物面積が広い事が多い
数は少ないですが、ちゃんとメリットもあるんです。
この二つのうち、やはり建ぺい率と容積率オーバーの物件の最大のメリットがあると言えば「広い建物面積の割に、物件価格が安い」という事だと思います。
最近では特に建物のリフォーム費用や施工費用が高騰していますから、「住める間だけその広さを楽しむ」と割り切ってしまえば、不動産としては「悪い物件」ではなくなります。
また投資目的などで「広い➡高い家賃設定」なども視野に入れると、悪い事ばかりではないと言えますね。
「住宅ローンを組んで、特に問題のない家を買いたい」という方には向いてないのですが、「安い・広い」などのメリットに注目して物件を気に入る方も、もちろんいらっしゃいます。
「デメリットにも納得できるほどのコスパの良さがあるなら、その物件は不動産としては◎である」と、マイホーム不動産では考えています。
不動産はひとつとして同じものが無い、というところに大変な魅力がありますから、建ぺい率と容積率オーバーの物件であっても魅力的な物件は多数ある、という事も知っておいてくださると嬉しいですね!
建ぺい率と容積率オーバー不動産、リアルな実態とは?
さて建ぺい率と容積率オーバーの物件の実態は、不動産屋から見て、どの様な状況に見える事が多いのでしょうか。
不動産屋にとって一番身近でよく知られているのが「住宅ローンが借りられない」という点です。
建ぺい率と容積率オーバーの違法建築物は、主に中古戸建なのですが数も比較的多く、取引は多くの物件が現金で購入される事が多いです。
しかし例えば現金の割合が多く住宅ローンの借入額が少ない割合のケースなどは、住宅ローンが借りられる場合もあります。
周囲とのトラブルや行政の是正勧告等はほとんど聞いた事がないくらいの頻度ではありますが、やはり「ご自分でしっかりと調べる」という姿勢も大事です。
私共は人として、そういった事が起こるか?と聞かれても正直に「わかりません」とお伝えするしかありません。
おそらく物件トラブルを予知し断言できるのは、占い師さんなどの業種に限られると思われます。
この様に「建ぺい率と容積率オーバーの不動産で、建て替えなどを行政から命令されることがあるのか?判例などはあるのか?」をネットなどで調べてみましたが、出てきませんでした。
おそらく行政からしてみても「いつかは建て替えざるを得ないだろう」というのがあるので、現行の違反建築物を力技で一掃するよりも、それぞれが建て替えるのを待って自然に建ぺい率と容積率オーバーの不動産が淘汰されるのを待とうという事なんだと考えています。
しかしもちろん消防法などに触れる危険度の高い不動産と見なされたら、厳しい勧告を受ける場合もあるでしょう。
収益目的なども多いので、価格が2,000万円~1,000万円を割る物件などは、割安感がある分現金で購入したいという方も多い印象です。
しかし違法とは言え「買ってはいけない」訳ではなく「住んではいけない」訳でもないので、売却も購入も普通にできます。
危険などがない場合は、実際は行政からも放置されるケースが多い様です。(おそらく全部是正しようとすると、行政も大変過ぎて手が回らないのではないかと考えられます。)
しかしリスクがゼロになるわけではありませんので、もちろんマイホーム不動産ではもしその様な物件を買いたいというお客様には、事前に違法建築である旨をお知らせしております。
割安感のある中古物件などは、これに当てはまるケースの可能性も高くなります。
多摩地域で建ぺい率と容積率オーバーの不動産を避けたい!とお考えの方は、マイホーム不動産にお声がけ頂ければと思います。
またご自宅が建ぺい率と容積率オーバーをしているが、売却をしたいとお考えの方も、ぜひご相談にお声がけ頂けたら嬉しいです。
金額さえしっかり折り合えば、売れない物件はほとんどありません。
「既存不適格建築物」とは?
建ぺい率と容積率オーバーの物件の中には、「既存不適格建築物」と言われるものもあります。
「既存不適格建築物」と「違反建築物」の間にははっきりとした違いがあります。
「知ってて違反建築物を建てた」のが違反建築物、家を建てた後に法律が変わってしまったのが「既存不適格建築物」です。
1971年に都市計画の決定が進んでくると、今までの決まりなどを整備して修正する事になりました。
街の整備を進めるために、行政が今までとは違う建ぺい率や容積率を指定する事が増えたんですね。
Aさんのお家は大きく建てて平和に住んでいたのに、ある日突然それが違法の建築物とされてしまう、なんていう事も起こった訳です。
こんな風に、昔はOKだったのに法改正や整備などで勝手に違法建築にされてしまった物件は、「既存不適格」と呼ばれています。
本人がわざと違法建築物にした訳ではありませんから、「現行法の制限を適用しない」とされています。
「そのまま住み続ける分には、特に問題ないですよ」
となっている訳ですね!
しかしその後に建て替えや増築などは大目には見てはもらえませんから、そんな機会には同じオーバー率で建築確認の申請をしても「無理ですぅ~」と返されてしまうであろう事は、知っておいた方が良いと思います。
銀行の住宅ローンも、少し大目に見てくれる場合もありますが、通常の物件より厳しいという事には変わりません。
売却をする時はある程度、売りにくさを抱える事にはなってしまう事を知っておくといいと思います。
さて今日のお話しは、建ぺい率と容積率オーバーの不動産についてお話し致しました。
本当に不動産は奥が深いですね!
この記事が皆様のお役に立てたら、とても嬉しく思います。
八王子市周辺で不動産を売りたい方、お探しの方は、ぜひお気軽にお声がけください。
(マイホーム不動産では率直なアドバイスを心がけており、八王子市周辺で「新築戸建」「売地」「中古戸建」「中古マンション」を購入希望の方、「土地の売却」「戸建売却」「マンション売却」希望の方は、個別相談もお受けしております。)
それではまた!