住宅ローンの変動金利「5年ルール」「1.25倍ルール」で未払い利息が発生する金利上昇とは
皆様こんにちは!マイホーム不動産の鈴木です。
本日のお話しは変動金利の3大リスクでお話しした、「5年ルール」「1.25倍ルール」で発生するかもしれない、未払い利息についてのお話しです。
まずはおさらいから。
5年ルールとは、金利が上昇しても5年間は支払い額を変えない
1.25倍ルールとは、金利が上昇しても支払額の増額は1.25倍まで
という二つのルールがありました。
これは言うなれば、「急に支払いを増やすと払えないだろうから、少し猶予を与えます」
という救済の為のルールです。
しかしもしも金利の上昇が想定をどんどん越していくような上がり方をしていくと、むしろこの二つのルールがある事で「元本が減らない」「未払いの金利分を住宅ローンの期間終了後にまとめて催促される」などの危険性があるとお伝えしました。
では、どのような金利上昇がある場合にそんな恐ろしい状況になるのか?
といういう事を、解説していきたいと思います。
では行きましょう!
支払いが1.25倍以上になる金利とは?
まずは単純な例を見てみましょう。
支払いが1.25倍になる金利上昇とは、どの様な状態なのでしょうか?
【例】*店頭変動金利を2.5%とする
借入金額3,000万円 35年 ボーナス払いなし 元利均等払い 通期優遇2%(実質の適用金利は0.5%となります。)
*(通期優遇とは、個人単位に対して金融機関で決める店頭金利からの金利マイナスサービスの事です。余裕のある借り入れの方程、優遇幅が大きく設定されることが多いです。)
月々の支払額は77,875円になります。
この支払額を単純に1.25倍すると、97,343円になります。
では、この支払金額になる金利の上昇は、どのくらいかと言うと、
0.5%を1.88%にすると、97,541円になりますから、およそ1.38%くらいの金利上昇があった時、
という事が出来ます。
この場合は2%の通期優遇があった上で1.88%の金利になる、ということですから、
支払いが1.25%を超えるには、店頭金利は3.88%以上になっている必要がある、ということです。
店頭金利が3.88%ってどんな時代?
さて、先の例では1.25倍ルールを適用されるのは、店頭金利が3.88%になった時という事がわかりました。
では店頭金利が3.88%になるのは、どんな時代なのでしょうか?
変動金利の移り変わりを見てみると、バブルが終わるくらいの変動金利は、だいたいこの4%前後になっていることがわかります。
反対にバブル崩壊以降の約30年間は、ずっと同じ様な経過を辿っていることがわかります。
日本がまた景気回復をしてどんどん景気が良くなれば、こんな金利上昇が起こると考えられます。
変動金利はこれから上がるのか?がカギになる!未払い利息のリスク
横着してしまいますが、スーモさんの記事でわかりやすい試算が載っていたので、引用させて頂きました。
簡単に言うと、上記の様に3,000万円を借りている場合、どのくらいの金利上昇で未払い金利が発生するのか?というシュミレーションになっています。
非常に想定しにくい状況ですが、
「半年ごとに0.3%ずつ金利が上昇した場合、ギリギリ未払い利息は発生しない」
「半年ごとに0.5%ずつ金利が上昇した場合、3年から未払い利息が発生する」
という内容で試算されています。
この試算では、「適用金利が3.5%になったあたりから未払い利息が発生する」という事がわかりますね。
適用金利は店頭金利から優遇幅をマイナスした後の金利ですから、優遇が2%の方だと「店頭金利が5.5%まで上がった場合に、未払い利息が発生する」ということが言えます。
しかし変動金利の推移グラフを見るとわかる様に、店頭金利が5%となると、かなりの好景気の場合が想定されます。
ほとんどの方は最初に金利割合の高い元利均等返済で住宅ローンの借入をされるので、年数が経つごとにこの未払いリスクは減っていくと言えます。(元金が減っていくため)
ですので近い将来に日本が好景気となる様な想定をされる場合は、変動のリスクは避けるべきだという結論が出るでしょう。
これに対して「繰り上げ返済」で対応できる場合や、そこまでの金利の上昇はないと考える場合は、変動金利一択でおすすめします。
さてこの金利の未来について、皆様はどうお考えになりますでしょうか?
この記事が皆様のお役に立てたら、本当に嬉しく思います!
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